てぃだぬすま宮古島-宮古島写真集-

冬場は曇りがちの日が多い宮古島。
そんな時期には日ごろの運動不足の解消もかねて集落の路地探検をしています。
細い路地を歩いていると、車では見過ごしてしまう風景や新しい発見もあってついつい時間を忘れて歩き回ってしまいます。

最近のお気に入りは伊良部島の佐良浜集落。

佐良浜集落は急な斜面に古い家々が密集していて、車の入れない細い路地が迷路のように張り巡らされています。
漁港から車が通れる高台の道（といっても対向車とすれちがうのがやっとの細い道路ですが…）までの間に上下に続く路地が何本かあって、その路地からまた無数の路地が枝分かれしてのびています。

宮古島や伊良部島の他の集落とはまったく様子が違っていて、沖縄というよりはまるで異国に迷い込んだような不思議な魅力を感じます。

急な坂道や階段が多く、家と家にはさまれたただの隙間のような路地、敷地内なのか道なのか区別のつかないような路地も…
路地から路地へ気の向くままに歩いているだけでわくわくするような探検気分を味わえます。

路地を登っていく途中、見晴らしのよい風が通る場所には簡単な椅子やお手製のベンチが置かれていて、海を見ながらゆんたくができるようになっています。

大きな琉球石灰岩の岩やガジュマルの木が覆いかぶさるような路地も何箇所かあり、家と家の間にうっそうとしたガジュマルの木々が茂った場所もあります。
これはいわゆる拝所や御嶽（らしきところ）で、そういった自然のままの神聖な場が日常の生活のすぐそばに残っているのも魅力のひとつなのです。

楽しい路地歩きですが、すぐ横には島人の生活がありテレビの音や話し声がそのまま聞こえてくる距離感なので、通るときには不快に思われないように気を使っています。
逆に言えば、中からもこちらはまる見えのはずなので、見慣れない人がうろちょろしていると不審がられているかも…

路地を歩いていると空き家や半分壊れかけたような家々も結構あります。
こういった路地の風景もいつかはなくなってしまうのかもしれません。