祭りの風景/パーントゥ《沖縄の離島・宮古島の写真集》
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島尻パーントゥ
「パーントゥ」は宮古方言で鬼や妖怪という意味です。このパーントゥが集落内を回って泥を塗って厄払いを行います。
クバの葉で包まれた仮面が集落の海岸に流れ着いたことが、祭の始まりとされています。
仮面は古来から世界中の様々な地域で祭祀に用いられ、仮面をかぶり化身をすれば、霊がやどったり、超自然的なものと交流できると信じられてきました。島尻のパーントゥも見かけは異様でまさに妖怪のようですが、仮面をつけることによって神が宿り、聖なる井戸の泥を通して悪霊を払うという恩恵を施しているようです。
島尻集落は市街地から車で約15分。祭りの開催は、毎年旧暦9月の戊の日から数日内ですが、日程の最終決定は集落の神職者によって決められるので、事前の確認が必要です。一般の人が参加できるのは「泥塗り」の時のみです。若者が鬼神に変身するところや、神女たちが祈願するようすなどは、部外者が見ることはタブーになっています。
※写真をクリックすると拡大写真と地図などの情報をごらんになれます。
パーントゥの仮面
「パーントゥ」は全身泥まみれの神様が人々に泥を塗りつけて厄を払う島尻の伝統祭祀です。2007年は11月12日と13日にわたって開催されました。祭りのそもそもの始まりは、この仮面にあります。昔、集落近くの海岸にクバの葉で包まれた仮面が流れ着き、神女たちはこれを海の彼方からの来訪神だと考えました。こうして年に一度、この仮面をつけた鬼神が現れて人々の厄を払い、無病息災をもたらすという祭祀となって受け継がれてきたそうです。
出現
パーントゥは、陽が傾きかける5時半過ぎ、さとうきび畑の脇にあるンマリガーという聖地から出現します。キャーン(シイノキカズラ)をまとった全身に聖なる井戸から汲み上げた泥をぬりたくり、頭にはマートゥ(ススキの葉を十字に結んだ呪具)をさし、手にはグシャン(杖)を持っています。集落に入る前に、まず仮面が流れ着いたといわれる元島(ムトゥズマ)に礼拝します。待ちきれずに集落から降りてきた子供たちやカメラマンが遠巻きに見守る中、3匹のパーントゥが集落へ続く坂道を登っていきます。
祭りのはじまり
集落に入る手前で突然、3匹そろって攻撃(?)を開始。あっという間にあたりは大騒ぎになって、まわりにいた人々が泥まみれになっていきます。このあと、集落の中へ‥いよいよ祭りの本番の始まりです。
小さな子供にはやさしく‥
小さな子供はその異様な姿を見ただけでおびえて泣き叫びます。小中学生が相手だと、追いかけて地面に組み伏せ、ぐちゃぐちゃに泥を塗るパーントゥですが、小さな子供には、やさしく泥をつけてあげます。
おまわりさんには容赦なく‥
祭りの間は地元の人も観光客も関係なく泥攻撃にあいます。警察官も例外ではありません。交通整理をしていたおまわりさんの背後にも‥。逃げる警官、襲われる警官というのも普段ではなかなか見れない光景です。おまわりさんを泥まみれにした後、パトカーのボディーにも丹念に泥をなすりつけて去っていきました。
家の中にも侵入
泥だらけのパーントゥは家の中にもそのまま入っていきます。家の奥に座っていたおじぃのおでこにもしっかり泥が塗られていました。
みんな泥まみれ
島尻購買店付近は観客が一番集まる場所で、ひとたびパーントゥが現れるとみんなが逃げまどって大騒ぎです。みんな泥まみれで、あたりにはパーントゥ臭(独特な泥の匂い)がたちこめています。洋服が泥まみれになるのを避けたい場合はビニールの雨ガッパが役にたちます。ただし、泥を塗ってもらって悪霊を祓うという祭り本来の意味からははずれてしまうかも。
集落内を歩き回るパーントゥ
集落内は街灯も少なく、ほとんど真っ暗です。行きかう人もみんな黒っぽい影にしかみえないので、油断しているとばったり出くわしたりすることも。普通に歩いていたかと思うと、急にふりむきざまに襲ってきたり、いきなりものすごい速さでダッシュして獲物(?)を追い詰めたり、真っ暗闇の中から泥が飛んでくることもあるので、油断はできません。
大接近
カメラのファインダーをのぞきながらシャッターをきるのに夢中になっていると、アップの写真と引き換えに、目前にせまったパーントゥに襲われるはめになります。
帰っていくパーントゥ
祭りは8時頃に終わります。最後のほうになるとパーントゥの頭についていたマートゥもとれたり、垂れ下がっていたりして、泥塗りの激しさを物語っています。今年はいつのまにか島尻購買店の屋上に上がっていたパーントゥが周辺に集まっていた人ごみにむけて、上から泥水をぶっかけるというシメもありました。
宮古島・祭りの風景
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